DETAIL
西陣織(にしじんおり)は京都府京都市街の北西部で作られている絹織物です。西陣とは京都の北西部(上京区、北区)にあたる地域の名称で、西陣の織屋(織物業者)が製造する織物を西陣織といいます。
始まりは古墳時代と古く、室町時代に京都で起こった「応仁の乱」を機に西陣織の名称がつけられました。織屋によって製造工程が多少異なりますが、法律によって現在では12種類の品種が西陣織に指定されています。
西陣織は、紗(しゃ)や羅(ら)といった透かし生地や二重構造の風通といった、多彩な織り方が発達していことが特徴的です。そして生地は先染めをしてから織っているため、一般的な染色法である後染めよりも丈夫で、シワになりにくい点も魅力の一つです。
西陣織で生産される主な製品には、細い真絹で織った「紬(つむぎ)」、一般的に「お召し」と呼ばれるちりめん状の本しぼ織り、表裏で異なる色柄が表現できる風通などがあります。また、デザインはシンプルなものから雅やかなものまでさまざまです。
特殊な和紙を元にした「紙糸」を、絹と同様に手染めしたのち「ひねり」や「よじり」を加えて絹糸とともに織り込む。和紙漉き人が強度と風合いを、泊切り人が極細の一本に仕上げ、職人が表と裏に織成した帯です。